ラクスルECサイトとInternet Explorerの関係

はじめに

ラクスルのフロントエンド周りを担当している野口です。

デザイナーとフロントエンドエンジニアが社内に0(正確には前にいたがしばらくいない期間があった)の状態から、ラクスルにジョインして早2年が経ちました。今ではデザイナー3名、フロントエンドエンジニア3名、サーバーサイドのエンジニアも約3倍近くになり、メンバーがほんと増えたなぁとしみじみ。

さて、今年の1月12日(米国時間)にIEのサポートポリシーが変更となりました。使用しているOSでサポートされる最新バージョンのIEだけが、技術サポートとセキュリティアップデートを受けられるということに。
※ Internet Explorer サポートポリシー変更の重要なお知らせ
https://www.microsoft.com/ja-jp/windows/lifecycle/iesupport/

変更から8ヶ月以上が経過しましたが、みなさんが作っているサイトを利用しているユーザーの環境に変化はありましたか?開発する上でも変化はあったでしょうか?

IEのサポートポリシー変更にともない、確実に変化があったはずです!弊社ラクスルが運営するネット印刷のECサイト(raksul.com)においても変化があり、「ラクスルECサイトとInternet Explorerの関係」と題して、変化や取り組んだことについて書いてみたいと思います。

raksul.comユーザーの利用環境について

まずは、ユーザーの利用環境に少しふれておきます。

raksul.comはtoB向けなサービスであることに加えて、ネット印刷ならではなのですが、印刷するチラシや名刺など容量が大きめなデザインデータを入稿していただく必要があり、PC比率が高めです。

他サイトの実際のユーザー利用環境とかとても興味があって知りたいと思ったりしますが、業界とかサイトの特性によって傾向がありそうですよね。ということで参考までに、とある月のGA(Google Analytics)のデータを少しだけ載せておきます。実数などモザイクをかけているのはご了承ください。

ブラウザの利用シェア

GA > ユーザー > ユーザーの環境 > ブラウザとOS
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(本題とは関係ないですが、Chrome本当に割合が増えたな〜と。あとEdgeも着実に増えてる)

IEサポートポリシー変更後のユーザー環境の変化

至極当たり前なことを書きます。

  • IE11の利用シェアが伸びた。
  • IE6〜10のシェアがかなり減った。(サポートポリシーが変わったから当然ですよね。。)

実際に目にしてみないと気がすまないので、例えばIE8の場合。
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うん、ガクンと減ってますね。

IEサポートポリシー変更にともなって取り組んだこと

raksul.comの推奨ブラウザの整理

しばらくメンテナンスがされていなかったのを、IEサポートポリシー変更をきっかけに、raksul.comの推奨ブラウザ自体を整理しました。

実際にサポート対象外とするIEのバージョンを決定

推奨ブラウザ自体を整理したり、IEサポートポリシー変更を受けて、IEの古いバージョンをサポート対象外とすることの調整をスタート。
(最新バージョンだけサポートというわけにはなかなかいかないですよね)

収益という観点も考慮に入れていて、GAのeコマーストラッキングという機能を利用して、IEのバージョンごとの収益もウォッチしています。ECサイトならではかもしれません。

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ユーザーへのアクション

IEの古いバージョンでサイトにアクセスした際に、インターネットサービスを安全に使うために、最新バージョンへのアップデートを促すメッセージをトップページに表示するようにしました。

オーナー決め

前から何度もIEの古いバージョンのサポート止めたいねとかエンジニア同士で話題に上がるのですが、関係者との調整も必要で、なかなか進んでいなかったため、フロントエンドがオーナーシップを持って進めるとしました。

ビジネスサイドのメンバーへの説明と承認

ボードメンバーも参加の定例会議の場で、そもそものIEサポートポリシー変更についての説明や他サイトの推奨ブラウザの状況などを提示し、IEの古いバージョンをサポート対象外とすることに対して承認を得ました。

ルール化

上記の流れから、シェアがある一定の基準を下回ったらサポート対象から外すことをルール化しました。

最後に

今年1月のIEのサポートポリシー変更は、大きな出来事で、整理したり考える良いきっかけになったと振り返っても思います。推奨ブラウザを整理したり、サポート対象外とする時のルール化ができました。今後どのタイミングで対象外にするか迷わなくても良く、開発の効率化に理解のある会社だなとも感じます。

他のブラウザと同様に、作る側としての本音はもうIEも最新バージョンだけサポートしたいですが、もう少しIEの古いバージョンとも付き合っていくことになりそうです。ユーザーやビジネスの観点からも考え、開発者よがりの判断にならないよう注意ですね。自戒を込めて。いろいろ整理したことで、開発効率も上がり、CSSやJSでできることも増えます。より良いサービス/プロダクトをこれからも作っていきたいと思います!